近似値
円周率の近似で355/113がとても優秀という話でしたが、他の数も近似してみました。355/113より優秀な近似はあるのでしょうか。
まずは√2。10000までのランキングは以下ですが、ぱっとしません。
ちなみに、√2の1000までのランキングを見てみると
分母と分子にちょくちょく同じ数値や2倍の関係の数値が出てきています。これは√2の逆数が√2自身の1/2だからで、平方根勢はみんなこんな感じです。
さて次は√3のランキング、とやってこうと最初は思ってましたが、平方根勢はどれをとっても面白い結果は出なかったので省略します。その後もeとか三角関数とかとかいろいろやってみましたが、355/113に匹敵するものはなかなか現れませんでした。
惜しいものとしては、1°:1radの4068/71(精度5.31)が1500までトップだったとか。
6^(1/3)に対して467/257(精度7.53)が65617までトップだったのは、πに対して16604までトップだった355/113(精度6.57)を超えている感じもしなくもないですが、だから何って感じは拭えないですね。何が出たら拭えるんですかね。
適当に探すととハズレばかりなので何か無いかとWikipediaをぶらぶらしてたら、「ほとんど整数」というページが良さそうな感じです。
e^(π√163)=262537412640768743.99999999999925007... とか書いてあって、数学やべぇなって思いました。
このページ内に書いてある中で、単純な形ながら精度が高そうだったものがこちら。π^4の近似の、10万までのランキングです。
おお、すごい。
というわけで結論
・分母2ケタ上とやりあえる近似値は かなり少ない
・その中でも355/113は非常に優秀
・でも、もっとすごいのもいる
おまけ
小数点につづけて自然数を順番に書いたもの(0.123456789101112...)をチャンパーノウン定数というのですが、これの近似が反則級なんですよね。
Wikipediaでは10/81=0.123456789123456.. と 1111111111/9000000000 = 0.123456790111...が紹介されていますが、分母81の時点で10ケタ合わせてきて、そこから精度を2ケタ上げるためには分母は8ケタも上げないといけない。ちょっと定数の定義が10/81に有利すぎてねぇ...。
ところで
以下は黄金比こと(1+√5)/2の近似です。(500まで)
√2のランキングと同じく、分母と分子に同じ数字が出てきています。その理由は√2の理由と同じような方向性なのですが、書いてたら長くなったので別の機会ということで。
有名な話です。上のランキングを眺めてると気づくかもしれません。