桂馬跳び

高校の頃の先生は授業中に生徒を指名する順番を工夫していました。
席順や出席番号順に当てていくと、生徒は自分が当てられないことが分かってだらけてしまいます。緊張感を持ってもらうため、いつ誰が当てられるか分からない状態にしたいのですが、ランダムに当てるのは考えるが面倒だし主観が入りそう。
いろんな方法を試していましたが、その中に桂馬跳び法というのがありました。
生徒を指名したあと、次はその席から八方向に桂馬跳びの位置の席の人から指名するというもので、一度に8人の生徒にプレッシャーをかけることができてかつ移動力もある、なかなか悪くない方法だったようです。
ですがこれ、明らかに角の席が有利ですね。中央の人が8方向から狙われるのに対して角の人は2方向なので、4倍の差がつくんじゃないでしょうか。

実際に動かしてみました。
教室は6×6の36人、初期位置は真ん中として桂馬跳びに100万回指名します。45分授業なら1秒間に370回のペースです。

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たしかに中央と角で4倍の開きがあります。その他の席も移動可能方向数に比例していますね。

これは一人お休みのとき。比較のため、指名回数は35/36で97万回です。質問には0.0026秒で答える必要があります。 

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生徒を指名する際には同じ人ばかり指名しないようにするという暗黙のルールもあります。桂馬跳びに移動したあとすぐに戻ってくるのはかわいそうなので止めることにしましょう。
角の人の有利が加速するような気がします。

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あれ、変わらないんですか。

 

そういえば、有利なはずの角の人も結構当てられていたような記憶があります。
桂馬跳び方は露骨に角が有利なので、角にいけるときは当てたい気持ちが入ってしまうのでしょう。
これは、角に行けるときは必ずそうする場合

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当たる組と当たらない組の格差が激しい。

 

おまけ
指名格差が出ないようにするにはナイトツアーの動きをすれば良いですが、生徒にバレる可能性があります。
ナイトツアーを沢山用意して適当に選ぶ、って、そんなことをするなら最初から乱数表を持っていけば良い話ですね。

あと、これを使ってた先生は教室の前後左右ををループさせていたような気がしてきました。